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アクリル酸2-ヒドロキシエチル
■用途アクリル酸2-ヒドロキシエチルは、常温で無色透明の、水に溶けやすい液体で、揮発性物質です。主にアクリル樹脂の原料、接着剤や乳化剤の原料、合成樹脂改質剤の原料として使われています。 ■排出・移動2010年度のPRTRデータによれば、アクリル酸2-ヒドロキシエチルは、わが国では1年間に約0.32トンが環境中へ排出されたと見積もられています。すべてがプラスチック製品製造業などの事業所から排出されたもので、すべて大気中へ排出されました。この他、化学工業などの事業所から廃棄物として約510トンが移動されました。 ■環境中での動き大気中へ排出されたアクリル酸2-ヒドロキシエチルは、化学反応によって分解され、4.2〜42時間で半分の濃度になると計算されています1)。環境水中での動きについては報告がありませんが、化審法の分解度試験では、微生物分解はされやすいとされています1)。 ■健康影響毒 性 アクリル酸2-ヒドロキシエチルは、生物細胞などを使った試験管内における変異原性試験で陽性を示したと報告されています1) 。発がん性については十分な知見が得られておらず、人に対する発がん性の有無については判断できていません。 体内への吸収と排出 人がアクリル酸2-ヒドロキシエチルを体内に取り込む可能性があるのは、飲み水や呼吸などによると考えられます。体内に取り込まれた場合は、ラットの実験では、代謝されて、主に尿や呼気に含まれて排せつされたと報告されています1)。 影 響 食物や飲み水を通じて口から取り込んだ場合について、環境省の「化学物質の環境リスク初期評価」では、体重増加の抑制などが認められたラットの実験結果に基づいて、無毒性量等を体重1 kg当たり1日1.7 mgとしています1)。アクリル酸2-ヒドロキシエチルの飲料水中濃度の測定データがないため、地下水の測定データ(検出下限値0.001 mg/L以下)から計算すると、人が飲み水を通じて口からアクリル酸2-ヒドロキシエチルを取り込む量は体重1 kg当たり1日0.00004 mg未満と予測されます1)。これは上記の無毒性量等よりも十分に低く、飲み水を通じて口から取り込むことによる人の健康への影響は小さいと考えられます。なお、環境中のアクリル酸2-ヒドロキシエチルが食物を通じて取り込まれる可能性は小さいと推定されており、これらを加えてもアクリル酸2-ヒドロキシエチルを取り込む量は大きく変わらないと考えられています1)。 ■生態影響環境省の「化学物質の環境リスク初期評価」では、藻類の生長阻害を根拠として、水生生物に対するPNEC(予測無影響濃度)を0.01 mg/Lとしています1)。これまで得られた河川や海域の水中濃度はこのPNECよりも十分に低いため、この結果に基づけば水生生物への影響は小さいと考えられます。なお、アクリル酸2-ヒドロキシエチルは甲殻類に対する有害性からもPRTR制度の対象物質に選定されていますが、上記のPNECは、PRTR選定の際に根拠とされた知見を評価に加えたものではありません。
■引用・参考文献
■用途に関する参考文献
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