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2,2´-アゾビスイソブチロニトリル
■用途2,2´-アゾビスイソブチロニトリルは、常温で白色の固体です。ゴムや合成樹脂の発泡剤として使われています。また、ビニル化合物などを重合する際に開始剤として使われています。 ■排出・移動2010年度のPRTRデータによれば、わが国では1年間に約0.018トンが環境中へ排出されたと見積もられています。すべてが化学工業などの事業所から排出されたもので、ほとんどが河川や海などへ排出されました。この他、化学工業などの事業所から廃棄物として約6.1トンが移動されました。 ■環境中での動き環境水中での動きについては報告がありませんが、化審法の分解度試験では、微生物分解はされにくいとされています1) 。大気中では化学反応によって分解され、4.0〜40日で半分の濃度になると計算されています2)。 ■健康影響毒 性 ラットに2,2´-アゾビスイソブチロニトリルを約6週間、口から与えた実験では、肝細胞に肥大が認められ、この実験結果から求められる口から取り込んだ場合のNOAEL(無毒性量)は、体重1 kg当たり1日2 mgでした1)。 体内への吸収と排出 人が2,2´-アゾビスイソブチロニトリルを体内に取り込む可能性があるのは、呼吸によると考えられます。現在のところ、体内への2,2´-アゾビスイソブチロニトリルの吸収と排出に関する知見はありません。 影 響 (独)製品評価技術基盤機構及び(財)化学物質評価研究機構の「化学物質の初期リスク評価書」では、呼吸から2,2´-アゾビスイソブチロニトリルを取り込んだ場合のNOAEL等は得られていませんが、肝細胞の肥大が認められたラットの実験におけるNOAELと大気中濃度の推計値を用いて、人の健康影響を評価しており、現時点では人の健康について悪影響を及ぼすことはないと判断しています1)。なお、同評価書では、食物や飲み水を通じて口から取り込むことはないとしています1)。 ■生態影響 環境省の「化学物質の環境リスク初期評価」では、ミジンコの繁殖阻害を根拠として、水生生物に対するPNEC(予測無影響濃度)を0.022 mg/Lとしています2)。この環境リスク初期評価を行った時点では、河川や海域の水中濃度について十分な測定データが得られておらず、PNECの値が低いため、水中濃度の把握が必要としていましたが2)、最近の測定における河川や海域の水中濃度はこのPNECよりも十分に低いものでした。なお、2,2´-アゾビスイソブチロニトリルは藻類に対する有害性からPRTR制度の対象物質に選定されていますが、上記のPNECは藻類の有害性から導くPNECより低い値です。
注)排出・移動量の項目中、「−」は排出量がないこと、「0」は排出量はあるが少ないことを表しています。 ■引用・参考文献
■用途に関する参考文献
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