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o-アニシジン
■用途o-アニシジンは、水に溶けやすく、常温で薄黄色の液体で、揮発性物質です。空気にふれると褐色味を帯びます。o-アニシジンは、各種の染料の原料として使われています。o-アニシジンを原料として作られる染料には、繊維染料などに用いられるファストレッド、オイルやワックスなど工業用製品の着色に使われるスーダンレッド、塗料に用いられるクロムファストイエローなどがあります。 ■排出・移動2010年度のPRTRデータによれば、わが国では1年間に約0.002トンが環境中へ排出されたと見積もられています。すべてが中小の事業所などから排出されたもので、すべて河川や海などへ排出されました。この他、化学工業の事業所から廃棄物として約1.3トン、下水道へ約0.007トンが移動されました。 ■環境中での動き大気中へ排出されたo-アニシジンは、化学反応によって分解され、2〜3時間で半分の濃度になると計算されています1)2)。環境水中での動きについては報告がありませんが、化審法の分解度試験では、微生物分解はされやすいとされています1)2)。 ■健康影響毒 性 o-アニシジンは、マウスを使った変異原性の試験において陽性を示したと報告されています3)。発がん性については、実験動物では発がん性が認められるものの、人の発がん性に関しては十分な証拠がないため、国際がん研究機関(IARC)ではo-アニシジンをグループ2B(人に対して発がん性があるかもしれない)に分類しています4)。 体内への吸収と排出 人がo-アニシジンを体内に取り込む可能性があるのは、飲み水などによると考えられます。現在のところ、体内へのo-アニシジンの吸収と排出に関する知見はありません。 影 響 これまでの測定では、大気中や河川などからo-アニシジンは検出されていません。また、人の健康への影響を評価できる情報は現在のところ報告されていません。 ■生態影響環境省の「化学物質の環境リスク初期評価」では、ミジンコの繁殖阻害を根拠として、水生生物に対するPNEC(予測無影響濃度)を0.0025 mg/Lとしています1)。これまで得られた河川や海域の水中濃度はこのPNECよりも十分に低いため、この結果に基づけば水生生物への影響は小さいと考えられます。
注)排出・移動量の項目中、「−」は排出量がないこと、「0」は排出量はあるが少ないことを表しています。 ■引用・参考文献
■用途に関する参考文献
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