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サリチルアルデヒド
■用途 サリチルアルデヒドは、常温で無色透明の液体で、揮発性物質です。ビターアーモンドのような特有の臭気があります。農薬や医薬品の原料に使われるほか、銅やニッケルの検出試薬、合成香料の原料に使われています。 ■排出・移動2010年度のPRTRデータによれば、わが国では1年間に約0.025トンが環境中へ排出されたと見積もられています。すべてが化学工業やプラスチック製品製造業などの事業所から排出されたもので、主に大気中へ排出されたほか、河川や海などへも排出されました。この他、これらの事業所から廃棄物として約19トンが移動されました。 ■環境中での動き大気中へ排出されたサリチルアルデヒドは、化学反応によって分解され、2.3〜23時間で半分の濃度になると計算されています1)。環境水中での動きについては報告がありませんが、化審法の分解度試験では、微生物分解はされやすいとされています2)。 ■健康影響毒 性 雌のラットに体重1 kg当たり1日160 mgのサリチルアルデヒドを49日間、餌に混ぜて与えた実験では、肝臓重量の増加、卵巣重量の減少が示され、雄のラットに体重1 kg当たり1日40 mgを餌に混ぜて与えた実験では、肝細胞内のグリコーゲン量のわずかな増加が示されていますが、体重や摂餌量、一般状態などに影響は認められていません3)。 体内への吸収と排出 人がサリチルアルデヒドを体内に取り込む可能性があるのは、飲み水や食物などによると考えられます。体内に取り込まれた場合は、生体内でサリチル酸に酸化されると報告されています2)。 影 響 人の健康への影響を評価できる情報は現在のところ報告されていませんが、これまでの測定では、河川などから水道水質基準値を超える濃度のサリチルアルデヒドは検出されていません。 ■生態影響 環境省の「化学物質の環境リスク初期評価」では、ミジンコの繁殖阻害を根拠として、水生生物に対するPNEC(予測無影響濃度)を0.0038 mg/Lとしています1)。この環境リスク初期評価が行われた時点では、水中濃度について十分な測定データが得られておらず、水生生物への影響は評価できていませんでした1)。最近の測定における河川や海域の水中濃度は、このPNECよりも十分に低いものでした。
注)排出・移動量の項目中、「−」は排出量がないこと、「0」は排出量はあるが少ないことを表しています。 ■引用・参考文献
■用途に関する参考文献
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